巻次 - 613頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 五月廿九日 在判慈信房御返事(四) いやおんなのこと、ふみかきてまいらせられ候うなり。いまだ、いどころもなくて、わびいて候うなり。あさましくあさましくもてあつかいて、いかにすべしともなくて候うなり。あなかしこ。三月廿八日 (花押)わ□ごぜんへ しんらん(五) ひたちの人々の御中へこのふみをみせさせ給え。すこしもかわらず候う。このふみにすぐべからず候えば、このふみをくにの人々おなじこころに候わんずらん。あなかしこ、あなかしこ。十一月十一日 (花押)いまごぜんのははに(六) このいまごぜんのははの、たのむかたもなく、そろうをもちて候わばこそ、ゆずりもし候わめ。せんしに候いなば、くにの人々、いとおしうせさせたまうべく候う。このふみをかくひたちの人々をたのみまいらせて候えば、申しおきて、あわれみあわせたまうべく候う。このふみをごらんあるべく候う。このそくしょうぼうも、すぐべきようもなきものにて候えば、申しおくべきようも候わず。みのかなわず、わびしう候うことは、ただこのこと、おなじことにて候う。ときにこのそくしょうぼうにも申しおかず候う。ひたちの人々ばかりぞ、このものどもをも御あわれみあわれ候うべからん。いとおしう、人々あわれみおぼしめすべし。この 紙面画像を印刷 前のページ p613 次のページ 第二版p750・751へ このページの先頭に戻る