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 爾の時に、仏、長老舎利弗に告げたまわく、「是れより西方に、十万億の仏土を過ぎて、世界有り。名づけて極楽と曰う。其の土に仏有す。阿弥陀と号す。今現に在して法を説きたまう。舎利弗。彼の土を何の故ぞ名づけて極楽とする。其の国の衆生、衆の苦有ること無し。但諸の楽を受く。故に極楽と名づく。
 又舎利弗。極楽国土には七重の欄楯・七重の羅網・七重の行樹あり。皆是れ四宝をもって、周帀し囲繞せり。是の故に彼の国を、名づけて極楽と曰う。
 又舎利弗。極楽国土には、七宝の池有り。八功徳水、其の中に充満せり。池の底に純ら金沙を以て地に布けり。四辺に階道あり。金・銀・瑠璃・玻瓈、合成せり。上に楼閣有り、亦金・銀・瑠璃・玻瓈・硨磲・赤珠・碼碯を以てして、之を厳飾せり。池の中の蓮華、大きさ車輪の如し。青き色には青き光、黄なる色には黄なる光、赤き色には赤き光、白き色には白き光あり。微妙香潔なり。舎利弗。極楽国土

漢文

爾時仏告◦長老舎利弗。従是西方。過十万億仏土。有世界。名曰極楽。其土有仏。号阿弥陀。今現在説法。舎利弗。彼土何故◦名為極楽。其国衆生。無有衆苦。但受諸楽。故名極楽。
又舎利弗。極楽国土。七重欄楯。七重羅網。七重行樹。皆是四宝。周帀囲繞。是故彼国。名曰極楽。
又舎利弗。極楽国土。有七宝池。八功徳水。充満其中。池底純以◦金沙布地。四辺階道。金銀瑠璃。玻瓈合成。上有楼閣。亦以金銀瑠璃◦玻瓈硨磲◦赤珠碼碯。而厳飾之。池中蓮華。大如車輪。青色青光。黄色黄光。赤色赤光。白色白光。微妙香潔。