巻次 教 153頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 妙なること今のごとくましますをば。ややしかなり、大聖、我が心に念言すらく、「今日、世尊、奇特の法に住したまえり。今日、世雄、仏の所住に住したまえり。今日、世眼、導師の行に住したまえり。今日、世英、最勝の道に住したまえり。今日、天尊、如来の徳を行じたまえり。去来現の仏、仏と仏とあい念じたまえり。今の仏も諸仏を念じたまうこと、なきことを得んや。何がゆえぞ威神の光、光いまし爾る」と。ここに世尊、阿難に告げて曰わく、「諸天の汝を教えて来して仏に問わしむるか、自ら慧見をもって威顔を問えるか」と。阿難、仏に白さく、「諸天の来りて我を教うる者、あることなけん。自ら所見をもって、この義を問いたてまつるならくのみ」と。仏の言わく、「善いかな阿難、問えるところ甚だ快し。深き智慧、真妙の弁才を発して、衆生を愍念せんとして、この慧義を問えり。如来、無蓋の大悲をもって三界を矜哀したまう。世に出興する所以は、道教を光闡して、群萌を拯い、恵むに真実の利をもってせんと欲してなり。無量億劫に値いがたく、見たてまつりがたきこと、霊瑞華の時あって時にいまし出ずるがごとし。今問えるところは饒益するところ多し。一切の諸天・人民を開化す。阿難、当に知るべし、如来の正覚はその智量りがたくして、導御したまうところ多し。慧見無碍にして、よく遏絶することなし」と。已上 『無量寿如来会』に言わく、阿難、仏に白して言さく、「世尊、我如来の光瑞希有なるを見たてまつるがゆえに、この念を発せり。天等に因るにあらず」と。仏、阿難に告げたまわく、「善いかな、善いかな。汝、今快く問えり。よく微妙の弁才を観察して、よく如来に如是の義を問いたてまつれり。汝、一切如来・応・正等覚および大悲に安住して、群生を利益せんがために、優曇華の希有なるがごとくして、大士世間に出現したま 紙面画像を印刷 前のページ p153 次のページ 第二版p164・165へ このページの先頭に戻る