巻次 化末 369頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 て説きて言わまく、「かくのごとき、日月・年時・大小星宿を安置す。何者をか、名づけて有六時とするや。正月・二月を暄暖時と名づく。三月・四月を種作時と名づく。五月・六月は求降雨時なり。七月・八月は物欲熟時なり。九月・十月は寒涼の時なり。十有一月、合して十二月は大雪の時なり。これ十二月を分かちて六時とす。また大星宿その数、八あり。いわゆる歳星・熒惑・鎮星・太白・辰星・日・月・荷羅睺星なり。また小星宿、二十八あり。いわゆる昴より胃に至るまでの諸宿これなり。我かくのごとき次第安置を作す。その法を説き已りぬ。汝等、みな須らくまた見、また聞くべし。一切大衆、意においていかん。我が置くところの法、その事これ二十八宿および八大星の所行諸業にあらず。汝が喜楽は、是のために、非のためにせず。宜しくおのおの宣説すべし。」その時に一切天人・仙人・阿修羅・龍および緊那羅等、みなことごとく掌を合せて、ことごとくこの言を作さく、「いま大仙のごときは、天人の間にして最も尊重とす。乃至諸龍および阿修羅、よく勝れたる者なけん。智慧・慈悲、最も第一とす。無量劫において忘れず、一切衆生を憐愍するがゆえに、福報を獲、誓願満ち已りて、功徳海のごとし。よく過去・現在・当来、一切諸事、天人の間を知るに、かくのごときの智慧の者あることなし。かくのごときの法用、日夜・刹那および迦羅時、大小星宿、月半・月満・年満の法用、更に衆生よくこの法を作すことなけん。みなことごとく随喜し安楽ならん。我等、善いかな、大徳、衆生を安穏す。」この時、佉盧虱吒仙人、またこの言を作さく、「この十二月・一年始終、かくのごとき方便す。大小星等、刹那時法、みなすでに説き竟りぬ。また四天大王を須弥山の四方面所に安置す。おのおの一王を置く。このもろもろの方所にして、おのおの衆生を領す。北方の天王を毘沙門と名づく。これ、 紙面画像を印刷 前のページ p369 次のページ 第二版p436・437へ このページの先頭に戻る