巻次
化末
436頁
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我、諸の衆生を安楽するを以ての故に星宿を布置す。各おの、分部・乃至摸呼羅の時等有り。亦皆具に説かん。其の国土方面の処に随いて、所作の事業、随順し増長せん。」
 佉盧虱吒、大衆の前にして、掌を合わせて説きて言わまく、「是くの如き、日・月・年時・大小星宿を安置す。何者をか名づけて「有六時」とするや。正月・二月を「〓【en_a】暖時」と名づく。三月・四月を「種作時」と名づく。五月・六月は「求降雨時」なり。七月・八月は「物欲熟時」なり。九月・十月は「寒涼の時」なり。十有一月、合して十二月は「大雪の時」なり。是れ十二月を分かちて六時とす。又、大星宿、其の数、八有り。謂わゆる、歳星・熒惑・鎮星・太白・辰星・日・月・荷羅睺星なり。又、小星宿、二十八有り。謂わゆる、昴より胃に至るまでの諸宿、是れなり。我、是くの如き次第安置を作す。其の法を説き已りぬ。汝等皆、須く亦見、亦聞くべし。一切大衆、意に於いて云何。我が置く所の法、其の事、是れ二十八宿及び八大星の所行諸業に不ず。汝が喜楽は、是の為、非の為にせず。宜しく各おの宣説すべし。」
 爾の時に一切天人・仙人・阿修羅・龍・及び緊那羅等、皆悉く掌を合わせて、咸く是の言を作さく、「今、大仙の如きは、天人の間に於いて最も尊重とす。乃至諸龍及び阿修羅、能く勝れたる者無けん。智慧・慈悲、最も第一とす。無量劫に於いて忘れず、一切衆生を憐愍するが故に、福報を獲、誓願満ち已りて、功徳、海の如し。能く過去・現在・当来・一切諸事・天人の間を知るに、是くの如きの智慧の者有ること無し。是くの如きの法用、日夜・刹那及び迦羅時・大小星