巻次
化末
437頁
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宿・月半・月満・年満の法用、更に衆生、能く是の法を作すこと無けん。皆悉く随喜し安楽ならん。我等、善いかな。大徳、衆生を安穏す。」
 是の時、佉盧虱吒仙人、復た是の言を作さく、「此の十二月・一年始終、此くの如き方便す。大小星等、刹那時法、皆已に説き竟りぬ。又復、四天大王を須弥山の四方面所に安置す。各おの一王を置く。是の諸の方所にして各おの衆生を領す。北方天王を「毘沙門」と名づく。是れ其の界の内に多く夜叉有り。南方天王を「毘留荼」と名づく。倶に是れ其の界の内に多く鳩槃荼有り。西方天王を「毘留博叉」と名づく。是れ其の界の内に多く諸龍有り。東方天王を「題頭隷吒」と名づく。是れ其の界の内に乾闥婆多し。四方・四維、皆悉く一切洲渚及び諸の城邑を擁護す。亦、鬼神を置きて之を守護せしむ。」
 爾の時に佉盧虱吒仙人、諸天・龍・夜叉・阿修羅・緊那羅・摩睺羅伽・人・非人等・一切大衆に於いて、皆称して「善いかな」、歓喜無量なることを為す。是の時に天・龍・夜叉・阿修羅等、日夜に佉盧虱吒を供養す。
 次に復た後に無量世を過ぎて、更た仙人有らん。「伽力伽」と名づけん。世に出現して、復た更に別して諸の星宿・小大月の法・時節要略を説き置かん。」