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三に上上の信心 初地已上十地已来の疑難なり。
四に「畢竟じて一念疑退の心を起こさざるなり。」

          報仏化仏の疑難なり。
上上の信心について、五実・二異あり。

五実とは、

一に真実決了の義なり、二に実知、三に実解、四に実見、五に実証なり。

二異とは、

一に異見なり、二に異解なり。

報化二仏の疑難について、『弥陀経』を引きて信を勧むるに、二専・四同・二所化・六悪・二同・三所あり。

二専とは、

一に専念、二に専修。五種なり。

四同とは、

一に同讃、二に同勧、三に同証、四に同体。

漢文

仏等疑難也

三上上信心 初地已上十地已来疑難也
四畢竟不起一念疑退之心也

        報仏化仏疑難也
就上上信心、有五実・二異

五実者

一真実決了義 二実知 三実解 四実見 五実証

二異者

一異見 二異解

就報化二仏疑難引弥陀経勧信、有二専・四同・二所化・六悪・二同・三所

二専者

一専念 二専修 五種也

四同者

一同讃 二同勧 三同証 四同体