巻次
浄土
488頁
表示設定
ブックマーク
表示設定
文字サイズ
書体
  • ゴシック
  • 明朝
カラー
テキスト情報
本文
画像情報
画像情報
本文

よろずの悪鬼をちかづけず

7南無阿弥陀仏をとなうれば

堅牢地祇は尊敬す
かげとかたちとのごとくにて
よるひるつねにまもるなり

8南無阿弥陀仏をとなうれば

難陀跋難大龍等
無量の龍神尊敬し
よるひるつねにまもるなり

9南無阿弥陀仏をとなうれば

炎魔法王尊敬す
五道の冥官みなともに
よるひるつねにまもるなり

10南無阿弥陀仏をとなうれば

他化天の大魔王
釈迦牟尼仏のみまえにて
まもらんとこそちかいしか

11天神地祇はことごとく

善鬼神となづけたり
これらの善神みなともに
念仏のひとをまもるなり

12願力不思議の信心は

大菩提心なりければ
天地にみてる悪鬼神
みなことごとくおそるなり

13南無阿弥陀仏をとなうれば

観音勢至はもろともに
恒沙塵数の菩薩と
かげのごとくに身にそえり

14無碍光仏のひかりには

無数の阿弥陀ましまして
化仏おのおのことごとく
真実信心をまもるなり

15南無阿弥陀仏をとなうれば

十方無量の諸仏は
百重千重囲繞して
よろこびまもりたまうなり

已上現世利益


首楞厳経によりて大勢至菩薩
和讃したてまつる   八首
1勢至念仏円通して

五十二菩薩もろともに
すなわち座よりたたしめて
仏足頂礼せしめつつ

2教主世尊にもうさしむ

往昔恒河沙劫に
仏世にいでたまえりき