巻次 - 616頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 まさ歳十二、そのおとと歳七、又、ことり女、又、あんとうじ男。 已上、合、大小八人なり。これらは、こと新しく誰かはじめてとかく申しそうろうべきなれども、下衆は自然の事も候わんためにて候う也。建長八年九月十五日王御前へ 恵信(花押) 又、いずもがことは、逃げて候いし後は、正体なき事にて候ううえ、子一人も候わぬうえ、所労のものにて候うが、今日とも知らぬものにてそうらえども、一昨年そのようは申して、物まいらせて候いしかば、さだめて御心得は候うらん。御忘れ候うべからず候う。あなかしこ(花押) 今は、あまり年より候いて、手もふるえて、判なども、うるわしくは、し得候わじ。さればとて御不審はあるべからず候う。(花押)(三) 昨年の十二月一日の御文、同二十日あまりに、たしかに見候いぬ。何よりも、殿の御往生、中々、はじめて申すにおよばず候う。山を出でて、六角堂に百日こもらせ給いて、後世を祈らせ給いけるに、九十五日のあか月、聖徳太子の文をむすびて、示現にあずからせ給いて候いければ、やがてそのあか月、出でさせ給いて、後世の助からんずる縁にあいまいらせんと、たずねまいらせて、法然上人にあいまいらせて、又、六角堂に百日こもらせ給いて候いけるように、又、百か日、降るにも照るにも、いかなる大事にも、参りてありしに、ただ、後世の事は、善き人にも悪しきにも、同じように、生死出ずべきみちをば、ただ一筋に仰せられ候いし 紙面画像を印刷 前のページ p616 次のページ 第二版p753~755へ このページの先頭に戻る