巻次
第五帖
845頁
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われをあらわせるすがたなりとこころうべきなり。されば、われらがいまの他力の信心ひとつをとるによりて、極楽にやすく往生すべきことの、さらになにのうたがいもなし。あら、殊勝の弥陀如来の本願や。このありがたさの弥陀の御恩をば、いかがして報じたてまつるべきぞなれば、ただねてもおきても、南無阿弥陀仏ととなえて、かの弥陀如来の仏恩を報ずべきなり。されば南無阿弥陀仏ととなうるこころはいかんぞなれば、阿弥陀如来の御たすけありつるありがたさ、とうとさよとおもいて、それをよろこびもうすこころなりと、おもうべきものなり。あなかしこ、あなかしこ。