巻次
高僧
590頁
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ひさしくしずめるわれらをば
弥陀弘誓のふねのみぞ
のせてかならずわたしける

(8)智度論にのたまわく

如来は無上法皇なり
菩薩は法臣としたまいて
尊重すべきは世尊なり

(9)一切菩薩ののたまわく

われら因地にありしとき
無量劫をへめぐりて
万善諸行を修せしかど

(10)恩愛はなはだたちがたく

生死はなはだつきがたし
念仏三昧行じてぞ
罪障を滅し度脱せし

已上龍樹菩薩

天親菩薩 釈文に付けて 十首
(1)釈迦の教法おおけれど

天親菩薩はねんごろに
煩悩成就のわれらには
弥陀の弘誓をすすめしむ

(2)安養浄土の荘厳は

唯仏与仏の知見なり
究竟せること虚空にして
広大にして辺際なし

(3)本願力にあいぬれば

むなしくすぐるひとぞなき
功徳の宝海みちみちて
煩悩の濁水へだてなし

(4)如来浄華の聖衆は

正覚のはなより化生して
衆生の願楽ことごとく