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顕浄土真実行文類二

 謹んで往相の回向を案ずるに、大行あり、大信あり。大行とは、すなわち無碍光如来の名を称するなり。この行は、すなわちこれもろもろの善法を摂し、もろもろの徳本を具せり。極速円満す、真如一実の功徳宝海なり。かるがゆえに大行と名づく。しかるにこの行は、大悲の願より出でたり。すなわちこれ諸仏称揚の願と名づけ、また諸仏称名の願と名づく、また諸仏咨嗟の願と名づく。また往相回向の願と名づくべし、また選択称名の願と名づくべきなり。

諸仏称名の願、

 『大経』に言わく、設い我仏を得たらんに、十方世界の無量の諸仏、ことごとく咨嗟して我が名を称せずは、正覚を取らじ、と。已上
 また言わく、我仏道を成るに至りて名声十方に超えん。究竟して聞こゆるところなくは、誓う、正覚を成らじ、と。衆のために宝蔵を開きて広く功徳の宝を施せん。常に大衆の中にして説法師子吼せん、と。抄要

漢文

謹案往相回向有大行有大信。大行者則称無碍光如来名。斯行、即是摂諸善法、具諸徳本。極速円満、真如一実功徳宝海。故名大行。然斯行者出於大悲願。即是名諸仏称揚之願、復名諸仏称名之願、復名諸仏咨嗟之願。亦可名往相回向之願、亦可名選択称名之願也。諸仏称名願、