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台と成る。足を下す時、金剛摩尼華あり。一切に布散して弥満せざることなし。その余の身相、衆好具足せること、仏のごとくして異なし。唯頂上の肉髻および無見頂の相、世尊に及ばず。これを「観世音菩薩の真実色身想を観ず」とす、「第十の観」と名づく。」仏、阿難に告げたまわく、「もし観世音菩薩を観ぜんと欲することあらば、当にこの観を作すべし。この観を作す者は、諸禍に遇わず。業障を浄除す。無数劫の生死の罪を除く。かくのごときの菩薩、但その名を聞くに無量の福を獲。いかにいわんや、あきらかに観ぜんをや。もし観世音菩薩を観ぜんと欲することあらば、先ず頂上の肉髻を観じ、次に天冠を観ぜよ。その余の衆相、また次第にこれを観じて、また明了ならしめて、掌の中を観るがごとくせよ。この観を作すをば名づけて正観とす。もし他観するをば名づけて邪観とす。」

漢文

有八万四千光。其光柔軟、普照一切。以此宝手、接引衆生。挙足時、足下有千輻輪相。自然化成 五百億光明台。下足時、有金剛摩尼華。布散一切、莫不弥満。其余身相、衆好具足、如仏無異。唯頂上肉髻 及無見頂相、不及世尊。是為観 観世音菩薩 真実色身想。名第十観。仏告阿難。若有欲観 観世音菩薩者、当作是観。作是観者、不遇諸禍。浄除業障。除無数劫 生死之罪。如此菩薩、但聞其名 獲無量福。何況諦観。若有欲観 観世音菩薩者、先観頂上肉髻、次観天冠。其余衆相、亦次第観之、亦令明了、如観掌中。作是観者、名為正観。若他観者、名為邪観。