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仏の刹まで、その中間において無量塵数なり。分身の無量寿仏、分身の観世音・大勢至、みなことごとく極楽国土に雲集す。空中に側塞して、蓮華座に坐す。妙法を演説して、苦の衆生を度す。この観を作すをば名づけて正観とす。もし他観するをば名づけて邪観とす。大勢至菩薩を見る、これを「大勢至の色身想を観ず」とす、「第十一の観」と名づく。この菩薩を観ずれば、無数劫阿僧祇の生死の罪を除く。この観を作せば胞胎に処せず。常に諸仏の浄妙の国土に遊ぶ。この観成じ已るを、名づけて「具足して観世音・大勢至を観ず」とす。
 この事を見る時、当に自心を起こして、西方極楽世界に生じて、蓮華の中において結跏趺坐し、蓮華の合する想いを作し、蓮華の開くる想いを作すべし。蓮華開くる時、五百色の光あり。来りて身を照らす。眼目開くと想え。仏菩薩の虚空の中に満てるを見る

漢文

厳高顕、如極楽世界。此菩薩坐時、七宝国土、一時動揺。従下方金光仏刹、乃至上方 光明王仏刹、於其中間、無量塵数。分身無量寿仏 分身観世音 大勢至、皆悉雲集 極楽国土。側塞空中、坐蓮華座。演説妙法、度苦衆生。作此観者、名為正観。若他観者、名為邪観。見大勢至菩薩、是為観大勢至色身想、名第十一観。観此菩薩者、除無数劫 阿僧祇 生死之罪。作是観者、不処胞胎。常遊諸仏 浄妙国土。此観成已、名為具足観 観世音大勢至。見此事時、当起自心、生於西方 極楽世界、於蓮華中、結跏趺坐、作蓮華合想、作蓮華開想。蓮華開時、有五百色光。来照身想 眼目開想 見仏菩薩