巻次 化本 356頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 漢文 画像情報 画像情報 本文 えに、人我おのずから覆いて同行・善知識に親近せざるがゆえに、楽みて雑縁に近づきて、往生の正行を自障障他するがゆえに」(往生礼讃)と云えり。悲しきかな、垢障の凡愚、無際より已来、助・正間雑し、定散心雑するがゆえに、出離その期なし。自ら流転輪回を度るに、微塵劫を超過すれども、仏願力に帰しがたく、大信海に入りがたし。良に傷嗟すべし、深く悲歎すべし。おおよそ大小聖人・一切善人、本願の嘉号をもって己が善根とするがゆえに、信を生ずることあたわず、仏智を了らず。かの因を建立せることを了知することあたわざるがゆえに、報土に入ることなきなり。 ここをもって、愚禿釈の鸞、論主の解義を仰ぎ、宗師の勧化に依って、久しく万行・諸善の仮門を出でて、永く双樹林下の往生を離る、善本・徳本の真門に回入して、ひとえに難思往生の心を発しき。しかるにいま特に方便の真門を出でて、選択の願海に転入せり、速やかに難思往生の心を離れて、難思議往生を遂げんと欲う。果遂の誓い、良に由あるかな。ここに久し 漢文 人我自覆不親近同行善知識故、楽近雑縁自障障他往生正行故。悲哉、垢障凡愚、自従無際已来、助正間雑、定散心雑故、出離無其期。自度流転輪回、超過微塵劫、叵帰仏願力、叵入大信海。良可傷嗟、深可悲歎。凡大小聖人、一切善人、以本願嘉号為己善根故、不能生信、不了仏智、不能了知建立彼因故、無入報土也。是以愚禿釈鸞、仰論主解義、依宗師勧化、久出万行諸善之仮門、永離双樹林下之往生、回入善本徳本真門偏発難思往生之心。然今特出方便真門転入選択願海、速離難思往生心欲遂難思議往生。果遂之誓良有由哉。 紙面画像を印刷 前のページ p356 次のページ 第二版p417~419へ このページの先頭に戻る