巻次 化末 371頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 善く諸法において自在を得、 当来に願わくは、我還りて仏のごとくならん、と。 その時に、離暗この偈を説き已るに、父の王宮の中の五百の魔女・姉妹・眷属、一切みな菩提の心を発せしむ。この時に魔王、その宮の中の五百の諸女、みな仏に帰して菩提心を発さしむるを見るに、大瞋忿・怖畏・憂愁を益す、と。乃至 この時に五百のもろもろの魔女等、また波旬のためにして偈を説きて言わまく、もし衆生ありて仏に帰すれば、 かの人、千億の魔に畏れず。いかにいわんや生死の流を度せんと欲う、 無為涅槃の岸に到らん。もしよく一香華をもって、 三宝仏法僧に持散することありて、堅固勇猛の心を発さん、 一切の衆魔、壊することあたわじ。乃至我等過去の無量の悪、 一切また滅して、余あることなけん。至誠専心に仏に帰したてまつり已らば、 さだめて阿耨菩提の果を得ん、と。 その時に魔王、この偈を聞き已りて、大きに瞋恚・怖畏を倍して、心を煎し、憔悴・憂愁して、独り宮の内に坐す。この時に光味菩薩摩訶薩、仏の説法を聞きて、一切衆生ことごとく攀縁を離れ、四梵行を得しむ、と。乃至 浄く洗浴し、鮮潔の衣を着て、菜食長斎して、辛く臭きものを噉することなかるべし。寂静処にして、道場を荘厳して、正念結跏し、あるいは行じあるいは坐して、仏の身相を念じて乱心せしむることなかれ。さらに他縁し、その余の事を念ずることなかれ。あるいは一日夜、あるいは七日夜、余業を作さざれ。至心念仏すれば、乃至仏を見たてまつる。小念は小を見たてまつり、大念は大を見たてまつる。乃至、無量の 紙面画像を印刷 前のページ p371 次のページ 第二版p438・439へ このページの先頭に戻る