巻次
化末
377頁
表示設定
ブックマーク
表示設定
文字サイズ
書体
  • ゴシック
  • 明朝
カラー
テキスト情報
本文
画像情報
画像情報
本文

二十八宿等、  および十二辰、
十二天童女、  四天下を護持せしむ。
その所生の処に随いて、  龍・鬼・羅刹等、
他の教を受けずは、  彼において還って護を作さしむ。
天神等、差別して、  願じて、仏、分布せしめたまえり。
衆生を憐愍せんがゆえに、  正法の燈を熾然ならしむ。

 その時に仏、月蔵菩薩摩訶薩に告げて言わく、清浄士を了知するに、この賢劫の初め人寿四万歳の時、鳩留孫仏、世に出興したまいき。かの仏、無量阿僧祇億那由他百千の衆生のために、生死に回して正法輪を輪転せしむ。追うて悪道に回して、善道および解脱の果を安置せしむ。かの仏、この四大天下をもって、娑婆世界の主大梵天王・他化自在天王・化楽天王・兜率陀天王・須夜摩天王等に付嘱せしむ。護持のゆえに、養育のゆえに、衆生を憐愍のゆえに、三宝の種を断絶せざらしめんがゆえに、熾然ならんがゆえに、地の精気・衆生の精気・正法の精気、久しく住せしめ増長せんがゆえに、もろもろの衆生をして三悪道を休息せしめんがゆえに、三善道に趣向せんがゆえに、四天下をもって大梵および諸天王に付嘱せしむ。かくのごとき漸次に劫尽き、諸天人尽き、一切善業・白法尽滅して、大悪・もろもろの煩悩溺を増長せん。人寿三万歳の時、拘那含牟尼仏、世に出興したまわん。かの仏、この四大天下をもって、娑婆世界の主大梵天王・他化自在天王、乃至四大天王およびもろもろの眷属に付嘱したまう。護持養育のゆえに、乃至、一切衆生をして三悪道を休息して、三善道