巻次 化末 381頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 せん。もし衆生ありて、汝が境界において法に住せん、奢摩他・毘婆舎那、次第方便して、もろもろの三昧と相応して、勤に三種菩提を修習せんと求めん者、汝等、当に遮護し摂受して、勤に捨施を作して、乏少せしむることなかるべし。もし衆生ありて、その飲食・衣服・臥具を施し、病患の因縁に湯薬を施せん者、汝等、当にかの施主をして五利増長せしむべし。何等をか五とする。一つには寿増長せん、二つには財増長せん、三つには楽増長せん、四つには善行増長せん、五つには慧増長するなり。汝等、長夜に利益安楽を得ん。この因縁をもって、汝等、よく六波羅蜜を満てん。久しからずして一切種智を成ずることを得ん。 時に娑婆世界の主大梵天王を首として、百億のもろもろの梵天王と共に、ことごとくこの言を作さく、かくのごとし、かくのごとし。大徳婆伽婆、我等おのおのに己が境界、弊悪・麁獷・悩害において、他において慈愍の心なく、後世の畏れを観ぜざらん。乃至、我当に遮障し、かの施主と五事を増長すべし、と。仏の言わく、善いかな、善いかな、汝かくのごとくなるべし。その時にまた、一切菩薩摩訶薩、一切諸大声聞、一切天・龍、乃至一切人非人等ありて、讃めて言さく、善いかな、善いかな、大雄猛士、汝等、かくのごとき法、久しく住することを得、もろもろの衆生をして悪道を離るることを得、速やかに善道に趣かしめん、と。 その時に世尊、重ねてこの義を明らめんと欲しめして、偈を説きて言わく、我月蔵に告げて言わく、 この賢劫の初めに入りて、鳩留仏、梵等に、 四天下を付嘱したまう。諸悪を遮障するがゆえに、 正法の眼、熾然ならしむ。 紙面画像を印刷 前のページ p381 次のページ 第二版p450・451へ このページの先頭に戻る