巻次 化末 386頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 無上道を成りて、我が滅度の後、末法の中に、この魔民多からん、この鬼神多からん、この妖邪多からん。世間に熾盛にして、善知識と為って、もろもろの衆生をして愛見の坑に落とさしめん。菩提の路を失し、詃惑無識にして、恐らくは心を失せしめん。所過の処に、その家耗散して、愛見の魔と成りて、如来の種を失せん、と。已上 『灌頂経』に言わく、三十六部の神王、万億恒沙の鬼神を眷属として、相を陰し番に代わりて、三帰を受くる者を護る、と。已上 『地蔵十輪経』に言わく、つぶさに正しく帰依して、一切妄執吉凶を遠離せんものは、終に邪神外道に帰依せざれ、と。 また言わく、あるいは種種に、もしは少もしは多、吉凶の相を執して、鬼神を祭りて、乃至 極重大罪悪業を生じ、無間罪に近づく。かくのごときの人、もし未だかくのごときの大罪悪業を懴悔し除滅せずは、出家しておよび具戒を受けしめざらんも、もしは出家してあるいは具戒を受けしめんも、すなわち罪を得ん、と。已上 『集一切福徳三昧経』の中に言わく、余乗に向かわざれ、余天を礼せざれ、と。已上 『本願薬師経』に言わく、もし浄信の善男子・善女人等ありて、乃至尽形までに、余天に事えざれ、と。 また言わく、また世間の邪魔・外道・妖孽の師の妄説を信じて、禍福すなわち生ぜん。恐らくは、ややもすれば心自ら正しからず、卜問して禍を覓め、種種の衆生を殺せん。神明に解奏し、もろもろの魍魎を呼ぼうて、福祐を請乞し、延年を冀わんと欲るに、終に得ることあたわず。愚痴迷惑して邪を信じ、倒見してついに横死 紙面画像を印刷 前のページ p386 次のページ 第二版p456・457へ このページの先頭に戻る