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上よりこのかた一切定散諸善ことごとく雑行と名づく、六種の正に対して六種の雑あるべし。雑行の言は人天菩薩等の解行雑するがゆえに雑と曰うなり。元よりこのかた浄土の業因にあらず、これを発願の行と名づく、また回心の行と名づく、かるがゆえに浄土の雑行と名づく、これを浄土の方便仮門と名づく、また浄土の要門と名づくるなり。おおよそ聖道・浄土、正・雑、定・散みなこれ回心の行なりと、知るべし。

「三者回向発願心」とは、回向発願心と言うは二種あり。

自利
一には「過去今生自他の所作の善根、みな真実の深き信心の中に回向してかの国に生まれんと願ずるなり。」
二には「回向発願して生まるる者は必ず決定して真実心の中に回向せしめたまえる願を須いて得生の想を作すなり」と。
回向発願生者について、信心あり。
信心とは「得生の想を作す、この心深信すること由し金剛のごとし」と。

漢文

上来一切定散諸善悉名雑行、対六種正、応有六種雑。雑行之言人天菩薩等解行雑故曰雑也。自元来非浄土業因、是名発願行、亦名回心行、故名浄土雑行、是名浄土方便仮門、亦名浄土要門也。凡聖道浄土正雑定散皆是回心之行也、応知

三者回向発願心者、言回向発願心者有二種

自利
一「過去今生自他所作善根、皆真実深信心中回向願生彼国」
二「回向発願生者必須決定真実心中回向願作得生想」
就回向発願生者、有信心
信心者「作得生想、此心深信由若金剛」