巻次 - 476頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 如来二種回向文 (往相回向還相回向文類) 『無量寿経優婆提舎願生偈』に曰わく、「云何回向、不捨一切苦悩衆生、心常作願、回向為首、得成就大悲心故」文 この本願力の回向をもって、如来の回向に二種あり。一には往相の回向、二には還相の回向なり。 往相の回向につきて、真実の行業あり、真実の信心あり、真実の証果あり。 真実の行業というは、諸仏称名の悲願にあらわれたり。称名の悲願、『大無量寿経』にのたまわく、「設我得仏 十方世界無量諸仏 不悉咨嗟称我名者 不取正覚」文 真実信心というは、念仏往生の悲願にあらわれたり。信楽の悲願、『大経』にのたまわく、「設我得仏 十方衆生 至心信楽欲生我国 乃至十念 若不生者 不取正覚 唯除五逆誹謗正法」文 真実証果というは、必至滅度の悲願にあらわれたり。証果の悲願、『大経』にのたまわく、「設我得仏 国中人天 不住定聚 必至滅度者 不取正覚」文 これらの本誓悲願を、選択本願ともうすなり。この必至滅度の大願をおこしたまいて、この真実信楽をえたらん人は、すなわち正定聚のくらいに住せしめんとちかいたまえり。 同本異訳の『無量寿如来会』にのたまわく、「若我成仏 国中有情 若不決定 成等正覚 証大涅槃 紙面画像を印刷 前のページ p476 次のページ 第二版p565・566へ このページの先頭に戻る