高僧
492頁
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安楽勧帰のこころざし
鸞師ひとりさだめたり
6魏の主勅して幷州の
大巌寺にぞおわしける
ようやくおわりにのぞみては
汾州にうつりたまいにき
7魏の天子はとうとみて
神鸞とこそ号せしか
おわせしところのその名をば
鸞公巌とぞなづけたる
8浄業さかりにすすめつつ
玄忠寺にぞおわしける
魏の興和四年に
遙山寺にこそうつりしか
9六十有七ときいたり
浄土の往生とげたまう
そのとき霊瑞不思議にて
一切道俗帰敬しき
10君子ひとえにおもくして
勅宣くだしてたちまちに
汾州汾西秦陵の
勝地に霊廟たてたまう
11天親菩薩のみことをも
鸞師ときのべたまわずは
他力広大威徳の
心行いかでかさとらまし
12本願円頓一乗は
逆悪摂すと信知して
煩悩菩提体無二と
すみやかにとくさとらしむ
13いつつの不思議をとくなかに
仏法不思議にしくぞなき
仏法不思議ということは
弥陀の弘誓になづけたり
14弥陀の回向成就して
往相還相ふたつなり
これらの回向によりてこそ
心行ともにえしむなれ
15往相の回向ととくことは
弥陀の方便ときいたり
悲願の信行えしむれば
生死すなわち涅槃なり
16還相の回向ととくことは
利他教化の果をえしめ
すなわち諸有に回入して
普賢の徳を修するなり
17論主の一心ととけるをば
曇鸞大師のみことには
