巻次 - 565頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 よくよくこのよしをひとびとに、きかせまいらせたまうべくそうろう。かようにも、もうすべくもそうらわねども、なにとなく、この辺のことを、御こころにかけあわせたまうひとびとにておわしましいてそうらえば、かくほども、もうしそうろうなり。この世の念仏の義は、ようようにかわりおうてそうろうめれば、とかくもうすにおよばずそうらえども、故聖人の御おしえを、よくよくうけたまわりておわしますひとびとは、いまももとのようにて、かわらせたまうことそうらわず。世かくれなきことなれば、きかせたまいおうてそうろうらん。浄土宗の義、みなかわりておわしましおうてそうろうひとびとも、ただ聖人の御弟子にてそうらえども、ようように、義をもいいかえなんどして、身もまどい、ひとをもまどわしおうてそうろうめり。あさましきことにてそうろうなり。京にも、おおくまどいおうてそうろうめり。まして、いなかは、さこそそうろうらめと、こころにくくもそうらわず。なにごとも、もうしつくしがとうそうろう。またまた、もうしそうろうべし。(四) 善知識をおろかにおもい、師をそしるものをば、謗法のものともうすなり。親をそしるものをば、五逆のものともうすなり。同座をせざれとそうろうなり。されば、きたのこおりにそうらいし善証坊は、親をのり、善信をようようにそしりそうらいしかば、ちかづきむつまじくおもいそうらわで、ちかづけずそうらいき。明法の御坊の往生のことをききながら、そのあとをおろかにもせんひとびとは、その同朋にあらずそうろうべし。無明のさけにようたるひとに、いよいよ、えいをすすめ、三毒を、ひさしくこのみくうひとに、いよいよ毒をゆるして、このめともうしおうてそうろうらん、不便のことにそうろう。無明のさけに 紙面画像を印刷 前のページ p565 次のページ 第二版p692・693へ このページの先頭に戻る