巻次 - 578頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 き御ふみどもはすてさせたまいおうてそうろうときこえそうろうこそ、詮なくあわれにおぼえそうらえ。よくよく、『唯信鈔』・『後世物語』なんどを御覧あるべくそうろう。年ごろ、信ありとおおせられおうてそうらいけるひとびとは、みなそらごとにてそうらいけりときこえそうろう。あさましくそうろう、あさましくそうろう。なにごともなにごとも、またまたもうしそうろうべし。正月九日 親鸞真浄御坊(一三) くだらせたまいてのち、なにごとかそうろうらん。この源藤四郎殿におもわざるにあいまいらせてそうろう。便のうれしさにもうしそうろう。そののちなにごとかそうろう。念仏のうったえのこと、しずまりてそうろうよし、かたがたよりうけたまわりそうらえば、うれしうこそそうらえ。いまは、よくよく念仏もひろまりそうらわんずらんと、よろこびいりてそうろう。これにつけても、御身の料はいまさだまらせたまいたり。念仏を御こころにいれてつねにもうして、念仏そしらんひとびと、この世のちの世までのことを、いのりあわせたまうべくそうろう。御身どもの料は、御念仏はいまはなにかはせさせたまうべき。ただ、ひごうだる世のひとびとをいのり、弥陀の御ちかいにいれとおぼしめしあわば、仏の御恩を報じまいらせたまうになりそうろうべし。よくよく御こころにいれてもうしあわせたまうべくそうろう。聖人の廿五日の御念仏も、詮ずるところは、かようの邪見のものをたすけん料にこそもうしあわせたまえと、もうすことにてそうらえば、よくよく、念仏そしらんひとをたすかれとおぼしめして、念仏しあわせたまうべくそうろう。また、なにごとも度々 紙面画像を印刷 前のページ p578 次のページ 第二版p707・708へ このページの先頭に戻る