巻次 - 579頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 便にはもうしそうらいき。源藤四郎殿の便にうれしうてもうしそうろう。あなかしこ、あなかしこ。入西御坊のかたへも、もうしとうそうらえども、おなじことなれば、このようをつたえたまうべくそうろう。あなかしこ、あなかしこ。性信御坊へ 親鸞(一四) 四月七日の御ふみ、五月廿六日たしかにたしかにみ候いぬ。さては、おおせられたる事、信の一念、行の一念、ふたつなれども、信をはなれたる行もなし、行の一念をはなれたる信の一念もなし。そのゆえは、行と申すは、本願の名号をひとこえとなえておうじょうすと申すことをききて、ひとこえをもとなえ、もしは十念をもせんは行なり。この御ちかいをききてうたがうこころのすこしもなきを信の一念と申せば、信と行とふたつときけども、行をひとこえするとききてうたがわねば、行をはなれたる信はなしとききて候う。また、信はなれたる行なしとおぼしめすべく候う。これみな、みだの御ちかいと申すことをこころうべし。行と信とは御ちかいを申すなり。あなかしこ、あなかしこ。いのち候わば、かならずかならずのぼらせ給うべく候う。五月廿八日 (花押)覚信御房御返事 専信坊、京ちかくなられて候うこそたのもしうおぼえ候え。また、御こころざしのぜに三百文、たしかにたしかにかしこまりて、たまわりて候う。(一五) たずねおおせられて候う事、かえすがえすめでとう候う。まことの信心をえたる人は、すでに仏にな 紙面画像を印刷 前のページ p579 次のページ 第二版p708~710へ このページの先頭に戻る