巻次 - 598頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 ききがき』一帖は、これにとどめおきてそうろう。また、哀愍房とかやの、いまだみもせずそうろう。また、ふみ一度もまいらせたることもなし。くによりもふみたびたることもなし。親鸞がふみをえたると、もうしそうろうなるは、おそろしきことなり。この『唯信鈔』かきたる様、あさましうそうらえば、火にやきそうろうべし。かえすがえすこころうくそうろう。このふみを人々にもみせさせたまうべし。あなかしこ、あなかしこ。五月廿九日 親鸞性信房御返事 なおなおよくよく念仏者達の信心は一定とそうらいしことは、みな御そらことどもにてそうらいけり。これほどに第十八の本願をすてまいらせおうてそうろう人々の御ことばを、たのみまいらせてとしごろそうらいけるこそ、あさましうそうろう。このふみを、かくさるべきことならねば、よくよく人々にみせもうしたまうべし。(三) 一 諸仏称名の願ともうし、諸仏咨嗟の願ともうしそうろうなるは、十方衆生をすすめんためときこえたり。―――「親鸞聖人御消息集」(広本)(一八)に同じ。(四) 一 武蔵よりとて、しむの入道どのともうす人と、正念房ともうす人の、王番にのぼらせたまいてそうろうとて、おわしましてそうろう、みまいらせてそうろう。御念仏の御こころざしおわしますとそうらえば、ことにうれしうめでとうおぼえそうろう。御すすめとそうろう、かえすがえすうれしうあわれにそうろう。なおなお、よくよくすすめまいらせて、信心かわらぬ様に人々にもうさせたまうべし。如来の御ちかいのうえ 紙面画像を印刷 前のページ p598 次のページ 第二版p731・732へ このページの先頭に戻る