巻次 巻下 70頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 漢文 画像情報 画像情報 本文 言うべからず。これを二つの大悪、二つの痛、二つの焼とす。勤苦かくのごとし。たとえば大火の、人の身を焚焼するがごとし。人、能く中にして心を一つにし意を制し、身を端しくし行を正しくして、独りもろもろの善を作りて衆悪を為らざれば、身独り度脱して、その福徳、度世・上天・泥洹の道を獲。これを二つの大善とするなり。」 仏の言わく、「その三つの悪というは、世間の人民、相因り寄り生じて共に天地の間に居す。処年寿命能く幾何なることなし。上に賢明・長者・尊貴・豪富あり。下に貧窮・廝賤・尩劣・愚夫あり。中に不善の人ありて、常に邪悪を懐けり。但し婬妷を念いて煩い胸の中に満てり。愛欲交乱して坐起安からず。貪意守惜して但し唐らに得んことを欲う。細色を眄睞して邪態外に逸に、自らが妻を厭い憎みて、私かに妄りに入出す。家財を費損して、事非法を為す。交結聚会して師を興して相伐つ。攻劫殺戮して強く奪いて不道なり。悪心外きにありて自ら業を修せず。盗竊して趣かに得て、事を繫成せんと欲う。恐熱迫愶して妻子に帰給す。心 漢文 痛二焼。勤苦如是。譬如大火 焚焼人身。人能於中、一心制意、端身正行、独作諸善、不為衆悪者、身独度脱、獲其福徳、度世上天 泥洹之道。是為二大善也。仏言其三悪者、世間人民、相因寄生、共居天地之間。処年寿命、無能幾何。上有賢明長者 尊貴豪富。下有貧窮廝賤 尩劣愚夫。中有不善之人、常懐邪悪。但念婬妷、煩満胸中。愛欲交乱、坐起不安。貪意守惜、但欲唐得。眄睞細色、邪態外逸、自妻厭憎、私妄入出。費損家財、事為非法。交結聚会、興師相伐。攻劫殺戮、強奪不道。悪心在外、不自修業。盗竊趣得、欲繫成事。 紙面画像を印刷 前のページ p70 次のページ 第二版p75・76へ このページの先頭に戻る