巻次 巻下 75頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 漢文 画像情報 画像情報 本文 つ。寿終り神逝きて悪道に下り入る。故に自然の三塗無量の苦悩有り。其の中に展転して世世累劫に出ずる期有ること無し。解脱を得難し。痛言うべからず。是れを二つの大悪、二つの痛、二つの焼とす。勤苦是くの如し。譬えば大火の、人の身を焚焼するが如し。人、能く中にして心を一つにし意を制し、身を端しくし行を正しくして、独り諸の善を作りて衆悪を為らざれば、身独り度脱して、其の福徳・度世・上天・泥洹の道を獲。是れを二つの大善とするなり。」 仏の言わく、「其の三つの悪というは、世間の人民、相因り寄り生じて共に天地の間に居す。処年寿命、能く幾何なること無し。上に賢明・長者・尊貴・豪富有り。下に貧窮・廝賤・尩劣・愚夫有り。中に不善の人有りて、常に邪悪を懐けり。但し婬妷を念いて、煩、胸の中に満てり。愛欲交乱して坐起安からず。貪意守惜して、但し唐らに得んことを欲う。細色を眄睞して、邪態、外に逸に、自らが 漢文 世世累劫。無有出期。難得解脱。痛不可言。是為二大悪◦二痛二焼。勤苦如是。譬如大火◦焚焼人身。人能於中。一心制意。端身正行。独作諸善。不為衆悪者。身独度脱。獲其福徳◦度世上天◦泥洹之道。是為二大善也。仏言其三悪者。世間人民。相因寄生。共居天地之間。処年寿命。無能幾何。上有賢明長者◦尊貴豪富。下有貧窮廝賤◦尩劣愚夫。中有不善之人。常懐邪悪。但念婬妷。煩満胸中。愛欲交乱。坐起不安。貪意守惜。但欲唐得。眄睞細色。邪態外逸。自妻厭 紙面画像を印刷 前のページ p75 次のページ 初版p69・70へ このページの先頭に戻る