巻次
-
93頁
表示設定
ブックマーク
表示設定
文字サイズ
書体
  • ゴシック
  • 明朝
カラー
テキスト情報
本文
漢文
画像情報
画像情報
本文

悪声を聞かじ、悪人を見じ。いま世尊に向かいて、五体を地に投げて、求哀し懴悔す。唯、願わくは仏日、我に清浄の業処を観ぜしむることを教えたまえ」と。その時に世尊、眉間の光を放ちたまう。その光金色なり、遍く十方無量の世界を照らして、還りて仏の頂に住して、化して金台と為りぬ。須弥山のごとし。十方諸仏の浄妙の国土、みな中において現ず。あるいは国土あり、七宝合成せり。また国土あり、もっぱらこれ蓮華なり。また国土あり、自在天宮のごとし。また国土あり、玻瓈鏡のごとし。十方の国土、みな中において現ず。かくのごときらの無量の諸仏の国土あり。厳顕にして観つべし。韋提希をして見せしめたまう。時に韋提希、仏に白して言さく、「世尊、このもろもろの仏土、また清浄にしてみな光明ありといえども、我いま極楽世界の阿弥陀仏の所に生まれんと楽う。唯、願わくは世尊、我に思惟を教えたまえ、我に正受を教えたまえ。」
 その時に世尊、すなわち微笑したまうに、五色の光ありて仏の口より出ず。一一の光、頻婆娑羅の頂を照らしたまう。その時

漢文

我未来、不聞悪声、不見悪人。今向世尊、五体投地、求哀懺悔。唯願仏日、教我観於清浄業処。爾時世尊、放眉間光。其光金色、遍照十方 無量世界、還住仏頂、化為金台。如須弥山。十方諸仏 浄妙国土、皆於中現。或有国土、七宝合成。復有国土、純是蓮華。復有国土、如自在天宮。復有国土、如玻瓈鏡。十方国土、皆於中現。有如是等 無量諸仏国土。厳顕可観。令韋提希見。時韋提希、白仏言世尊、是諸仏土、雖復清浄 皆有光明、我今楽生 極楽世界 阿弥陀仏所。唯願世尊、教我思惟、教我正受。
爾時世尊、即便微笑、有五色光、従仏口出。一一光照 頻婆娑羅頂。爾時大