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 諸仏称名の願〔第十七願〕、『大経』に言わく、「設い我、仏を得んに、十方世界の無量の諸仏、悉く咨嗟して我が名を称せずは、正覚を取らじ」と。已上
 又言わく(大経)、「我、仏道を成るに至りて、名声、十方に超えん。究竟して聞こゆる所靡くは、誓う、正覚を成らじと。衆の為に宝蔵を開きて、広く功徳の宝を施せん。常に大衆の中にして説法師子吼せんこと。」抄要
 願成就の文、『経』(大経)に言わく、「十方恒砂の諸仏如来、皆共に無量寿仏の威神功徳不可思議なるを讃嘆したまう。」已上
 又言わく(大経)、「無量寿仏の威神、十方世界に極まり無し。無量無辺不可思議の諸仏如来、彼を称嘆せざるは莫し」と。已上
 又言わく(大経)、「其の仏の本願力、名を聞きて往生せんと欲えば、皆悉く彼の国に到りて、自ずから不退転に致る」と。已上
 『無量寿如来会』に言わく、「今、如来に対して弘誓を発せり。当に無上菩提の因を証すべし〔「証」の字 諸応の反。験なり。〕。若し諸の上願を満足せずは、十力無等尊を取らじと。心、或いは常行に堪えざらんもの、施せん。広く貧窮を済いて諸の苦を免れしめ、世間を利益して安楽ならしめんと。乃至 最勝丈夫、修行し已りて、彼の貧窮に於いて伏蔵と為らん。善法を円満して等倫無けん。大衆の中にして師子吼せん」と。已上抄出