巻次 信 277頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 漢文 画像情報 画像情報 本文 「断」と言うは、往相の一心を発起するが故に、生として当に受くべき生無し。趣として更た到るべき趣無し。已に六趣四生、因亡じ果滅す。故に即ち頓に三有の生死を断絶す。故に「断」と曰うなり。 「四流」は則ち四暴流なり、又生老病死なり。 『大本』(大経)に言わく、「会ず当に仏道を成りて、広く生死の流を度すべし」と。 又言わく(平等覚経)、「会ず当に世尊と作りて、将に一切生老死を度せんとす」と。已上 『涅槃経』(師子吼菩薩品)に言わく、「又、涅槃は名づけて「洲渚」とす。何を以ての故に。四大の暴河に漂うこと能わざるが故に。何等をか四とする。一には欲暴、二には有暴、三には見暴、四には無明暴なり。是の故に涅槃を名づけて「洲渚」とす」と。已上 光明寺の和尚(善導)の云わく(般舟讃)、「諸の行者に白さく、凡夫、生死、貪して厭わざるべからず、弥陀の浄土、軽めて欣わざるべからず。厭えば則ち娑婆永く隔つ。欣えば則ち浄土に常に居せり。隔つれば則ち六道の因亡じ、淪回の果、自ずから滅す。因果、既に亡じて、則ち形と名と頓に絶うるをや。」 又云わく(往生礼讃)、「仰ぎ願わくは一切往生人等、善く自ら己が能を思量せよ。今身に彼の国に生まれんと願わん者は、行住座臥に、必ず須く心を励まし己に剋して、昼夜に廃すること 漢文 言断者、発起往相一心故、無生而当受生。無趣而更応到趣。已六趣四生、因亡果滅。故即頓断絶三有生死。故曰断也。四流者則四暴流、又生老病死也。 紙面画像を印刷 前のページ p277 次のページ 初版p244へ このページの先頭に戻る