巻次
517頁
表示設定
ブックマーク
表示設定
文字サイズ
書体
  • ゴシック
  • 明朝
カラー
テキスト情報
本文
漢文
画像情報
画像情報
本文

と。文

 「「自利真実」と言うは、復た二種有り。
 一には、真実心の中に自他の諸悪及び穢国等を制捨して、行住座臥に、一切菩薩の、諸悪を制捨するに同じく、我も亦是くの如くせんと想えとなり。
 二には、真実心の中に自他凡聖等の善を懃修すべしと。
 真実心の中の口業に、彼の阿弥陀仏及び依正二報を讃嘆すべし。又、真実心の中の口業に、三界六道等の自他の依正二報・苦悪の事を毀厭し、亦一切衆生三業所為の善を讃嘆すべし。若し善業に非ずは、敬いて之を遠ざかれ、亦随喜せざれとなり。
 又、真実心の中の身業に、合掌し礼敬して、四事等をして彼の阿弥陀仏及び依正二報を供養したてまつれ。又、真実心の中の身業に、此の生死三界等の自他の依正二報を軽慢し厭捨すべし。
 又、真実心の中の意業に、彼の阿弥陀仏及び依正二報を思想し観察し憶念して、目の前に現ぜるが如くすべし。又、真実心の中の意業に、此の生死三界等の自他の依正二報を軽賤し厭捨すべしとなり。」文

「一者至誠心」というは、「「至」は真なり、「誠」は実なり。」即ち真実なり。
真実に二種有り。

漢文




「一者至誠心」者「至者真 誠者実」即真実也
真実有二種