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浄土
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安楽世界をえらばしむ

(2)頻婆娑羅王勅せしめ

宿因その期をまたずして
仙人殺害のむくいには
七重のむろにとじられき

(3)阿闍世王は瞋怒して

我母是賊としめしてぞ
無道に母を害せんと
つるぎをぬきてむかいける

(4)耆婆月光ねんごろに

是旃陀羅とはじしめて
不宜住此と奏してぞ
闍王の逆心いさめける

(5)耆婆大臣おさえてぞ

却行而退せしめつつ
闍王つるぎをすてしめて
韋提をみやに禁じける

(6)弥陀釈迦方便して

阿難目連富楼那韋提
達多闍王頻婆娑羅
耆婆月光行雨等

(7)大聖おのおのもろともに

凡愚底下のつみびとを
逆悪もらさぬ誓願に
方便引入せしめけり

(8)釈迦韋提方便して

浄土の機縁熟すれば
雨行大臣証として
闍王逆悪興ぜしむ

(9)定散諸機各別の

自力の三心ひるがえし
如来利他の信心に