巻次 巻下 71頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 漢文 画像情報 画像情報 本文 国土の天人の類は、自然に善を作して、大きに悪を為らずは、開化すべきこと易し。今我、此の世間に於いて仏に作りて、五悪・五痛・五焼の中に処すること、最も劇苦なりとす。群生を教化して、五悪を捨てしめ、五痛を去けしめ、五焼を離れしめ、其の意を降化して、五善を持たしめて、其の福徳・度世・長寿・泥洹の道を獲しめん」と。 仏の言わく、「何等か五悪、何等か五痛、何等か五焼、何等か五悪を消化して五善を持たしめて、其の福徳・度世・長寿・泥洹の道を獲しむる」と。 仏の言わく、「其の一つの悪というは、諸天・人民・蠕動の類、衆悪を為らんと欲えり。皆然らざるは莫し。強き者は弱きを伏す。転た相剋賊し、残害殺戮して、迭いに相呑噬す。善を修することを知らず。悪逆無道にして後に殃罰を受く。自然に趣向して神明記識す。犯せる者を赦さず。故に貧窮・下賤・乞匃・孤独・聾盲瘖瘂・愚痴・弊悪のもの有り。尩・狂・不逮の属有るに至る。又尊貴・豪富・ 漢文 自然作善。不大為悪。易可開化。今我於此世間作仏。処於五悪◦五痛五焼之中。為最劇苦。教化群生。令捨五悪。令去五痛。令離五焼。降化其意。令持五善◦獲其福徳◦度世長寿◦泥洹之道。仏言何等五悪。何等五痛。何等五焼。何等消化五悪。令持五善◦獲其福徳◦度世長寿◦泥洹之道。仏言其一悪者。諸天人民。蠕動之類。欲為衆悪。莫不皆然。強者伏弱。転相剋賊。残害殺戮。迭相呑噬。不知修善。悪逆無道。後受殃罰。自然趣向。神明記識。犯者不赦。故有貧窮下賤◦乞匃孤独◦聾盲瘖瘂◦愚痴弊悪。至有尩狂◦不逮之属。又有尊貴豪 紙面画像を印刷 前のページ p71 次のページ 初版p66・67へ このページの先頭に戻る