巻次
化末
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龍力あれば、風雨時に順じ、四気和暢なり。甘雨降りて、稔穀豊かなり。人民安楽にして、兵戈戦息す、疾疫行ぜざるなり。乃至
 君子曰わく、道士大霄が『隠書』、無上が『真書』等に云わく、「無上大道君、治、五十五重無極大羅天の中、玉京の上、七宝の台、金床玉机にあり。仙童・玉女の侍衛するところ、三十二天三界の外に住す。」『神仙五岳図』を案ずるに云わく、「大道天尊は大玄都、玉光州、金真の郡、天保の県、元明の郷、定志の里を治す。災及ばざるところなり。」『霊書経』に云わく、「大羅はこれ五億五万五千五百五十五重天の上天なり。」『五岳図』に云わく、「都は都なり、太上大道は道の中の道、神明君最、静を守りて太玄の都に居り。」『諸天内音』に云わく、「天と諸仙と、楼都の鼓を鳴らす。玉京に朝晏して、もって道君を楽しましむ」と。
 道士の上ぐるところの経の目を案ずるに、みな云わく、「宋人陸修静に依って、一千二百二十八巻を列ねたり。」本雑書諸子の名なし。しかるに道士いま列ぬるに、すなわち二千四十巻あり。その中に多く『漢書』芸文志の目を取りて、みだりに八百八十四巻を註して、道の経論とす。乃至 陶朱を案ずれば、すなわちこれ范蠡なり。親り越の王、勾践に事えて、君臣ことごとく呉に囚れて、屎を嘗め尿を飲んで、またもって甚だし。また范蠡の子は、斉に戮さる。父すでに変化の術あらば、何ぞもって変化してこれを免るることあたわざらん。『造立天地の記』を案ずるに、称すらく、「老子、幽王の皇后の腹の中に託生す。」すなわちこれ幽王の子なり。また身、柱史たり、またこれ幽王の臣なり。『化胡経』に言わく、「老子、漢にありては東方朔とす。」もし審かに爾らば、知りぬ、幽王犬戎のために殺さる。あに君父を愛して神符を与えて、君父をして死せざらし