巻次
-
464頁
表示設定
ブックマーク
表示設定
文字サイズ
書体
  • ゴシック
  • 明朝
カラー
テキスト情報
本文
漢文
画像情報
画像情報
本文

すなわちこれを出第五門と名づく、園林遊戯地門に入るなり。
本願力の回向をもってのゆえに、利他の行成就したまえり、知るべし。
無碍光仏、因地の時、この弘誓を発し、この願を建てたまいき。
菩薩すでに智慧心を成じ、方便心・無障心を成じ、
妙楽勝真心を成就して、速やかに無上道を成就することを得たまえり。
自利利他の功徳を成じたまう、すなわちこれを名づけて入出門とすとのたまえり。
曇鸞和尚 大巌寺
婆藪盤豆菩薩の論、本師曇鸞和尚、註したまえり。
願力成就を五念と名づく、仏をして言わば、宜しく利他と言うべし。
衆生をして言わば他利と言うべし。当に知るべし、いま将に仏力を談ぜんとす。
如実修行相応は、名義と光明と(に)随順するなり。
この信心をもって一心と名づく。煩悩成就せる凡夫人、
煩悩を断ぜずして涅槃を得しむ。すなわちこれ安楽自然の徳なり。

漢文

即是名出第五門 入園林遊戯地門
以本願力回向故 利他行成就応知
無碍光仏因地時発斯弘誓建此願
菩薩已成智慧心 成方便心無障心
成就妙楽勝真心 速得成就無上道
成自利利他功徳則是名為入出門
曇鸞和尚 大巌寺
婆藪盤豆菩薩論 本師曇鸞和尚註
願力成就名五念 仏而言宜言利他
衆生而言言他利 当知今将談仏力
如実修行相応者 随順名義与光明
以斯信心名一心 煩悩成就凡夫人
不断煩悩得涅槃 則斯安楽自然徳