巻次 正像末 509頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 4無慚無愧のこの身にてまことのこころはなけれども弥陀の回向の御名なれば功徳は十方にみちたまう5小慈小悲もなき身にて有情利益はおもうまじ如来の願船いまさずは苦海をいかでかわたるべき6蛇蝎姧詐のこころにて自力修善はかなうまじ如来の回向をたのまでは無慚無愧にてはてぞせん7五濁増のしるしにはこの世の道俗ことごとく外儀は仏教のすがたにて内心外道を帰敬せり8かなしきかなや道俗の良時吉日えらばしめ天神地祇をあがめつつ卜占祭祀つとめとす9僧ぞ法師のその御名はとうときこととききしかど提婆五邪の法ににていやしきものになづけたり10外道梵士尼乾志にこころはかわらぬものとして如来の法衣をつねにきて一切鬼神をあがむめり11かなしきかなやこのごろの和国の道俗みなともに仏教の威儀をもととして天地の鬼神を尊敬す12五濁邪悪のしるしには僧ぞ法師という御名を奴婢僕使になづけてぞいやしきものとさだめたる13無戒名字の比丘なれど末法濁世の世となりて舎利弗目連にひとしくて供養恭敬をすすめしむ14罪業もとよりかたちなし妄想顚倒のなせるなり心性もとよりきよけれどこの世はまことのひとぞなき15末法悪世のかなしみは南都北嶺の仏法者の輿かく僧達力者法師高位をもてなす名としたり 紙面画像を印刷 前のページ p509 次のページ 第二版p622~624へ このページの先頭に戻る