巻次 - 563頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 は、よも、師をそしり善知識をあなどりなんどすることは、そうらわじとぞおぼえそうらえ。この文をもちて、鹿島・行方・南庄、いずかたにもこれにこころざしおわしまさんひとには、おなじ御こころによみきかせたまうべくそうろう。あなかしこ、あなかしこ。建長四年壬子八月十九日 親鸞(二) この明教坊のぼられてそうろうこと、まことにありがたきこととおぼえそうろう。明法の御坊の御往生のことを、まのあたりにききそうろうもうれしくそうろう。また、ひとびとの御こころざしも、ありがたくおぼえそうろう。かたがた、このひとののぼり、不可思議のことにそうろう。この文を、たれたれにも、おなじ御こころによみきかせたまうべくそうろう。この文は奥郡におわします同朋の御なかに、おなじくみな御覧そうろうべし。あなかしこ、あなかしこ。としごろ念仏して往生をねがうしるしには、もとあしかりしわがこころをもおもいかえして、ともの同朋にもねんごろのこころのおわしましあわばこそ、世をいとうしるしにてもそうらわめとこそ、おぼえそうらえ。よくよく御こころえそうろうべし。(三) 御文度々まいらせそうらいき。御覧ぜずやそうらいけん。なにごとよりも、明法の御坊の、往生の本意とげておわしましそうろうこそ、常陸の国中のこれにこころざしおわしますひとびとの御ために、めでたきことにてそうらえ。往生は、ともかくも凡夫のはからいにてすべきことにてもそうらわず。めでたき智者も、はからうべきことにもそうらわず。大小の聖人だにも、とかくはからわで、ただ願力にまかせてこそ、おわしますことにてはそうろうなれ。まして、おのおののようにおわしますひとびとは、ただ、このちかいあり 紙面画像を印刷 前のページ p563 次のページ 第二版p690・691へ このページの先頭に戻る