巻次 巻下 74頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 漢文 画像情報 画像情報 本文 常に悪を念い、口に常に悪を言い、身に常に悪を行じて、曾て一善なし。先聖・諸仏の経法を信ぜず。道を行じて度世を得べきことを信ぜず。死して後に神明更りて生ずと信ぜず。善を作りて善を得、悪を為りて悪を得と信ぜず。真人を殺し衆僧を闘乱せんと欲い、父母・兄弟・眷属を害せんと欲う。六親憎み悪みて、それをして死せしめんと願う。かくのごときの世人、心・意倶に然なり。愚痴矇昧にして自ら智慧ありと以うて、生じて従来するところ、死して趣向するところを知らず。仁ならず順ならず。天地に悪逆してその中にして悕望僥倖す。長き生を求めんと欲うに、会ず当に死に帰すべし。慈心教誨してそれをして善を念ぜしむ。生死・善悪の趣き自然にこれあることを開示すれども、肯てこれを信ぜず。苦心に与に語れども、その人に益なし。心中閉塞して意開解せず。大命将に終わらんとするに、悔懼交わり至る。予め善を修せず。窮まるに臨みて方に悔ゆ。これを後に悔ゆるに将に何ぞ及ばんや。天地の間に五道分明なり。恢廓窈窕として浩浩茫茫たり。善悪報応し禍福相承けて、身自らこれを当く。誰も代わる 漢文 心常念悪、口常言悪、身常行悪、曾無一善。不信先聖 諸仏経法。不信行道 可得度世。不信死後 神明更生。不信作善得善 為悪得悪。欲殺真人 闘乱衆僧、欲害父母 兄弟眷属。六親憎悪、願令其死。如是世人、心意倶然。愚痴矇昧、而自以智慧、不知生所従来 死所趣向。不仁不順。悪逆天地、而於其中、悕望僥倖。欲求長生、会当帰死。慈心教誨、令其念善。開示生死 善悪之趣 自然有是、而不肯信之。苦心与語、無益其人。心中閉塞、意不開解。大命将終、悔懼交至。不予修善。臨窮方悔。悔之於後、将何及乎。天地之間、五道分明。恢廓窈窕、浩浩茫茫。善悪報応、禍福相承、身自当之。無誰 紙面画像を印刷 前のページ p74 次のページ 第二版p79・80へ このページの先頭に戻る