巻次 巻下 79頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 漢文 画像情報 画像情報 本文 を負き義に違して、報償の心有ること無し。貧窮困乏にして復た得ること能わず。辜較縦奪して放恣遊散す。串数して唐らに得て、用て自ら賑給す。酒に耽り美きに嗜みて、飲食、度無し。心を肆に蕩逸して魯扈牴突たり。人の情を識らず。強いて抑制せんと欲う。人の善有るを見て憎嫉して之を悪む。義無く礼無くして顧難する所無し。自ら用て職当して諫暁すべからず。六親眷属の所資、有無、憂念すること能わず。父母の恩を惟わず。師友の義を存ぜず。心に常に悪を念い、口に常に悪を言い、身に常に悪を行じて、曾て一善無し。先聖・諸仏の経法を信ぜず。道を行じて度世を得べきことを信ぜず。死して後に神明更りて生ずと信ぜず。善を作りて善を得、悪を為りて悪を得と信ぜず。真人を殺し衆僧を闘乱せんと欲い、父母・兄弟・眷属を害せんと欲う。六親憎み悪みて、其れをして死せしめんと願う。是くの如きの世人、心・意倶に然なり。愚痴矇昧にして自ら智慧ありと以うて、生じて従来する所、死して趣向す 漢文 報償之心。貧窮困乏。不能復得。辜較縦奪。放恣遊散。串数唐得。用自賑給。耽酒嗜美。飲食無度。肆心蕩逸。魯扈牴突。不識人情。強欲抑制。見人有善。憎嫉悪之。無義無礼。無所顧難。自用職当。不可諫暁。六親眷属。所資有無。不能憂念。不惟父母之恩。不存師友之義。心常念悪。口常言悪。身常行悪。曾無一善。不信先聖◦諸仏経法。不信行道◦可得度世。不信死後◦神明更生。不信作善得善◦為悪得悪。欲殺真人◦闘乱衆僧。欲害父母◦兄弟眷属。六親憎悪。願令其死。如是世人。心意倶然。愚痴矇昧。而自以智慧。不知生所従来◦死所趣向。不仁不順。悪逆天地。 紙面画像を印刷 前のページ p79 次のページ 初版p73・74へ このページの先頭に戻る