巻次 巻下 80頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 漢文 画像情報 画像情報 本文 る所を知らず。仁ならず順ならず。天地に悪逆して其の中にして悕望僥倖す。長き生を求めんと欲うに、会ず当に死に帰すべし。慈心教誨して、其れをして善を念ぜしむ。生死・善悪の趣、自然に是れ有ることを開示すれども、肯えて之を信ぜず。苦心に与に語れども、其の人に益無し。心中閉塞して意開解せず。大命、将に終らんとするに、悔懼交わり至る。予め善を修せず。窮まるに臨みて方に悔ゆ。之を後に悔ゆるに、将に何ぞ及ばんや。天地の間に五道分明なり。恢廓窈窕として浩浩茫茫たり。善悪報応し禍福相承けて、身自ら之を当く。誰も代わる者無し。数の自然なるなり。其の所行に応いて、殃咎、命を追いて縦捨を得ること無し。善人は善を行じて、楽より楽に入り明より明に入る。悪人は悪を行じて、苦より苦に入り冥より冥に入る。誰か能く知れる者、独り仏のみ知ろしめせりまくのみ。教語開示すれども信用する者は少なし。生死休まず。悪道絶えず。是くの如きの世人、具に尽くすべきこ 漢文 而於其中。悕望僥倖。欲求長生。会当帰死。慈心教誨。令其念善。開示生死◦善悪之趣◦自然有是。而不肯信之。苦心与語。無益其人。心中閉塞。意不開解。大命将終。悔懼交至。不予修善。臨窮方悔。悔之於後。将何及乎。天地之間。五道分明。恢廓窈窕。浩浩茫茫。善悪報応。禍福相承。身自当之。無誰代者。数之自然。応其所行。殃咎追命。無得縦捨。善人行善。従楽入楽。従明入明。悪人行悪。従苦入苦。従冥入冥。誰能知者。独仏知耳。教語開示。信用者少。生死不休。悪道不絶。如是世人。難可具尽。故有自然◦三塗無量苦悩。展転其中。世 紙面画像を印刷 前のページ p80 次のページ 初版p74・75へ このページの先頭に戻る