巻次 - 909頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 は、剣は重宝なれども、おさなき者、もち候えば、手を切り、怪我をするなり。持ちて能く候う人は、重宝になるなりと云々284一 前々住上人、仰せられ候う。「ただいまなりとも、我、しねといわば、しぬる者は有るべく候う、信をとる者はあるまじき」と、仰せられ候うと云々285一 前々住上人、大坂殿にて、各々に対せられて、仰せられ候う。「一念に、凡夫の、往生をとぐることは、秘事秘伝にてはなきか」と、仰せられ候う。286一 御普請御造作の時、法敬、申され候う。「なにも不思議に、御誂望も御上手に御座候う」由、申され候えば、前々住上人、仰せられ候う。「われは、なお不思議なる事を知る。凡夫の、仏に成り候うことを、しりたる」と、仰せられ候うと。287一 蓮如上人、善従に、御かけ字あそばされて、下され候う。その後、善に御尋ね候う。「已前書きつかわし候う物をば、なにとしたる」と、仰せられ候う。善、申され候う。「表補衣仕り候いて、箱に入れ、置き申し候う」由、申され候う。その時、仰せられ候う。「それは、わけもなきことをしたるよ。不断、かけて、そのごとく、心ねをなせよと、云うことにてこそあれ」と、仰せられしと。288一 同じく仰せに云わく、「これの、内に居て、聴聞申す身は、とりはずしたらば、仏になろうよ」と、仰せられ候うと云々 有り難き仰せに候う。289一 同じく仰せに云わく、坊主衆等に対せられ、仰せられ候う。「坊主と云う者は、大罪人なり」と、仰せ 紙面画像を印刷 前のページ p909 次のページ 第二版p1084・1085へ このページの先頭に戻る