巻次 - 100頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 漢文 画像情報 画像情報 本文 我を慰問したまいき。我今愁憂す。世尊は威重にして、見たてまつること得るに由無し。願わくは目連と尊者阿難を遣わして、我が与に相見せしめたまうべし。」是の語を作し已りて、悲泣雨涙して、遙かに仏に向かいて礼したてまつる。未だ頭を挙げざる頃に、爾の時に世尊、耆闍崛山に在して、韋提希の心の所念を知ろしめして、即ち大目犍連及以び阿難に勅して、空よりして来たらしめたまう。仏、耆闍崛山より、王宮に没して出でたまう。時に韋提希、礼し已りて頭を挙げて、世尊釈迦牟尼仏を見たてまつる。身は紫金色にして、百宝の蓮華に坐したまえり。目連は左に侍り、阿難は右に在り。釈・梵・護世の諸天、虚空の中に在りて普く天華を雨りて、持用て供養したてまつる。 時に韋提希、仏世尊を見たてまつりて、自ら瓔珞を絶ち、身を挙げて地に投ぐ。号泣して仏に向かいて白して言さく、「世尊。我、宿何の罪ありてか、此の悪子を生ずる。世尊復た何等の因縁有してか、提婆達多と共に眷属たる。 漢文 問我。我今愁憂。世尊威重。無由得見。願遣目連◦尊者阿難◦与我相見。作是語已。悲泣雨涙。遙向仏礼。未挙頭頃。爾時世尊。在耆闍崛山。知韋提希◦心之所念。即勅大目犍連◦及以阿難。従空而来。仏従耆闍崛山没。於王宮出。時韋提希。礼已挙頭。見世尊釈迦牟尼仏。身紫金色。坐百宝蓮華。目連侍左。阿難在右。釈梵護世◦諸天在虚空中。普雨天華。持用供養。時韋提希。見仏世尊。自絶瓔珞。挙身投地。号泣向仏◦白言世尊。我宿何罪。生此悪子。世尊復有何等因縁。与提婆達多。共為眷属。 紙面画像を印刷 前のページ p100 次のページ 初版p91・92へ このページの先頭に戻る