巻次 第四帖 | 第五帖 1000頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 まで存命せしむる条、不思議なり。まことに当流法義にもあいかなうかのあいだ、本望のいたり、これにすぐべからざるものか。しかれば愚老、当年の夏ごろより違例せしめて、いまにおいて本腹のすがたこれなし。ついには当年寒中には、かならず往生の本懐をとぐべき条、一定とおもいはんべり。あわれあわれ、存命のうちに、みなみな信心決定あれかしと、朝夕おもいはんべり。まことに宿善まかせとはいいながら、述懐のこころ、しばらくもやむことなし。またはこの在所に三年の居住をふる、その甲斐ともおもうべし。あいかまえて、あいかまえて、この一七か日報恩講のうちにおいて、信心決定ありて、我人一同に往生極楽の本意をとげたまうべきものなり。あなかしこ、あなかしこ。明応七年十一月二十一日よりはじめて、これをよみて人々に信をとらすべきものなり。第五帖(一) 末代無智の、在家止住の男女たらんともがらは、こころをひとつにして、阿弥陀仏をふかくたのみまいらせて、さらに余のかたへこころをふらず、一心一向に仏たすけたまえともうさん衆生をば、たとい罪業は深重なりとも、かならず弥陀如来はすくいましますべし。これすなわち第十八の念仏往生の誓願のこころなり。かくのごとく決定してのうえには、ねてもさめても、いのちのあら 紙面画像を印刷 前のページ p1000 次のページ 初版p832・833へ このページの先頭に戻る