巻次
-
1088頁
表示設定
ブックマーク
表示設定
文字サイズ
書体
  • ゴシック
  • 明朝
カラー
テキスト情報
本文
画像情報
画像情報
本文

(301)一 仏法者になれ近付きて、損は一つもなし。何たるおかしきこと・狂言にも、是非とも、心底には仏法あるべしと思うほどに、わがかたに徳多きなりと云々
(302)一 蓮如上人、大権化の再誕ということ、その証多し。前にこれをしるせり。御詠歌に、「かたみには 六字の御名をのこしおく なからんあとの かたみともなれ」と候う。弥陀の化身としられ候う事、歴然と云々
(303)一 蓮如上人、細々、御兄弟衆等に御足を御みせ候う。御わらじの緒、くい入り、きらりと御入り候う。「かように、京・田舎、御自身は、御辛労候いて、仏法を仰せひらかれ候う」由、仰せられ候いしと云々
(304)一 同じく仰せに云わく、「悪人のまねをすべきより、信心決定の人のまねをせよ」と仰せられ候う云々
(305)一 蓮如上人、御病中、大坂殿より御上洛の時、明応八、二月十八日、さんばの浄賢の処にて、前住上人(実如)へ対し御申しなされ候う。「御一流の肝要をば、『御文』に委しくあそばしとどめられ候う間、今は申しまぎらかす者もあるまじく候う。此の分を、よくよく御心得ありて、御門徒中へも仰せつけられ候え」と御遺言の由に候う。然れば、前住上人の御安心も『御文』のごとく、又、諸国の御門徒も『御文』のごとく、信をえられよとの支証のために御判をなされ候う事と云々