巻次 - 1087頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 くのぼれ」と、いえ」と仰せられ候うと云々(295)一 前々住上人、仰せられ候う。「御門徒衆を、あしく申す事、ゆめゆめあるまじきなり。開山は、御同行・御同朋と、御かしずき候うに、聊爾に存ずるは、くせごと」の由、仰せられ候う。(296)一 「開山聖人の、一大事の御客人と申すは、御門徒衆のことなり」と仰せられしと云々(297)一 御門徒衆、上洛候えば、前々住上人、仰せられ候う。寒天には、御酒等のかんをよくさせて、「路次のさむさをも忘られ候う様に」と仰せられ候う。又、炎天の時は、「酒などひやせ」と仰せられ候う。御詞を和らげられ候う。又、「御門徒の上洛候うを、遅く申し入れ候う事、くせごと」と仰せられ候う。「御門徒衆をまたせ、おそく対面すること、くせごと」の由、仰せられ候うと云々(298)一 万事に付けて、よき事を思い付けるは、御恩なり。悪事だに思い付きたるは、御恩なり。捨つるも取るも、何れも何れも御恩なりと云々(299)一 前々住上人は、御門徒の進上の物をば、御衣の下にて御おがみ候う。又、仏物と思し召し候えば、御自身のめし物までも、御足にあたり候えば、御いただき候う。「御門徒の進上の物、則ち聖人よりの御あたえと思し召し候う」と仰せられ候いしと云々(300)一 仏法には、万事、かなしきにも、かなわぬにつけても、何事に付けても、後生のたすかるべきことを思えよ。よろこびたきは仏恩なりと云々 紙面画像を印刷 前のページ p1087 次のページ 初版p911・912へ このページの先頭に戻る