巻次 - 1099頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 画像情報 画像情報 本文 行をもならべ、他の善をもかねたるなり。このふたつの中には、専修をすぐれたりとす。 そのゆえは、すでにひとえに極楽をねがう。かの土の教主を念ぜんほか、なにのゆえか他事をまじえん。電光朝露のいのち、芭蕉泡沫の身、わずかに一世の勤修をもちて、たちまちに五趣の古郷をはなれんとす。あに、ゆるく諸行をかねんや。諸仏・菩薩の結縁は、随心供仏のあしたを期すべし。大小経典の義理は、百法明門のゆうべをまつべし。一土をねがい一仏を念ずるほかは、その用あるべからずというなり。念仏の門にいりながら、なお余行をかねたる人は、そのこころをたずぬるに、おのおの本業を執してすてがたくおもうなり。あるいは、一乗をたもち三密を行ずる人、おのおのその行を回向して浄土をねがわんとおもうこころをあらためず、念仏にならべて、これをつとむるに、なにのとがかあらんとおもうなり。ただちに本願に順ぜる易行の 紙面画像を印刷 前のページ p1099 次のページ 初版p920へ このページの先頭に戻る