巻次 - 115頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 漢文 画像情報 画像情報 本文 具に説くべからず。但、当に憶想して、心眼をして見せしむべし。此の事を見れば、即ち十方一切の諸仏を見たてまつる。諸仏を見たてまつるを以ての故に「念仏三昧」と名づく。是の観を作すをば、「一切の仏身を観ず」と名づく。仏身を観ずるを以ての故に、亦仏心を見る。仏心というは大慈悲是れなり。無縁の慈を以て諸の衆生を摂す。此の観を作せば、身を捨てて他世に諸仏の前に生じて、無生忍を得。是の故に智者、応当に心を繫けて、諦らかに無量寿仏を観ずべし。無量寿仏を観ぜば、一つの相好より入れ。但、眉間の白毫を観じて、極めて明了ならしめよ。眉間の白毫を見れば、八万四千の相好、自然に当に現ずべし。無量寿仏を見たてまつるは、即ち十方無量の諸仏を見たてまつるなり。無量の諸仏を見たてまつることを得るが故に、諸仏、現前に授記す。是れを「遍観一切色身想」とす。「第九の観」と名づく。此の観を作すをば、名づけて正観とす。若し他観するをば、名づけて邪観とす。」 漢文 千光明。一一光明。遍照十方世界。念仏衆生。摂取不捨。其光明相好。及与化仏。不可具説。但当憶想◦令心眼見。見此事者。即見十方◦一切諸仏。以見諸仏◦故名念仏三昧。作是観者。名観一切仏身。以観仏身故。亦見仏心。仏心者大慈悲是。以無縁慈。摂諸衆生。作此観者。捨身他世。生諸仏前。得無生忍。是故智者。応当繫心◦諦観無量寿仏。観無量寿仏者。従一相好入。但観眉間白毫。極令明了。見眉間白毫者。八万四千相好。自然当現。見無量寿仏者。即見十方◦無量諸仏。得見無量諸仏故。諸仏現前授記。是為遍観◦一切色身想。名第九観。作此観者。名為正観。 紙面画像を印刷 前のページ p115 次のページ 初版p105・106へ このページの先頭に戻る