巻次 行 210頁 表示設定 ブックマーク 表示設定 文字サイズ あ あ あ 書体 ゴシック 明朝 カラー あ あ あ テキスト情報 本文 漢文 画像情報 画像情報 本文 けたてまつると。是れを「他力」と曰う。 是を以て、龍樹大士は「即時入必定」(易行品)と曰えり。曇鸞大師は「入正定聚之数」(論註)と云えり。仰いで斯れを憑むべし、専ら斯れを行ずべきなり。 良に知りぬ。徳号の慈父無さずは、能生の因闕けなん。光明の悲母無さずは、所生の縁乖きなん。能所の因縁、和合すべしと雖も、信心の業識に非ずは、光明土に到ること無し。真実信の業識、斯れ則ち内因とす。光明名の父母、斯れ則ち外縁とす。内外因縁和合して報土の真身を得証す。 故に宗師(善導)は「光明名号を以て十方を摂化したまう。但、信心をして求念せしむ」(往生礼讃)と言えり。 又「念仏成仏是れ真宗」(五会法事讃)と云えり。 又「真宗、遇い叵し」(散善義)と云えるをや。知るべしと。 漢文 是以龍樹大士曰「即時入必定。」曇鸞大師云「入正定聚之数。」仰可憑斯、専可行斯也。良知。無徳号慈父、能生因闕。無光明悲母、所生縁乖。能所因縁、雖可和合、非信心業識、無到光明土。真実信業識、斯則為内因。光明名父母、斯則為外縁。内外因縁和合得証報土真身。故宗師言「以光明名号摂化十方但使信心求念。」又云「念仏成仏是真宗。」又云「真宗叵遇」也。可知。 紙面画像を印刷 前のページ p210 次のページ 初版p190・191へ このページの先頭に戻る