巻次
化本
396頁
表示設定
ブックマーク
表示設定
文字サイズ
書体
  • ゴシック
  • 明朝
カラー
テキスト情報
本文
漢文
画像情報
画像情報
本文

超発す。亦『観経』には、方便真実の教を顕彰す。『小本』(阿弥陀経)には、唯、真門を開きて方便の善無し。是を以て三経の真実は選択本願を宗とするなり。復た三経の方便は即ち是れ諸の善根を修するを要とするなり。
 此れに依りて方便の願を案ずるに、仮有り、真有り。亦行有り、信有り。願は即ち是れ臨終現前の願なり。行は即ち是れ修諸功徳の善なり。信は即ち是れ至心発願欲生の心なり。
 此の願の行信に依りて、浄土の要門・方便権仮を顕開す。此の要門より正・助・雑の三行を出だせり。
 此の「正・助」の中に就いて、専修有り、雑修有り。機に就いて二種有り。一には定機、二には散機なり。
 又二種の三心有り。亦二種の往生有り。「二種の三心」とは、一には定の三心、二には散の三心なり。定・散の心は即ち自利各別の心なり。「二種の往生」

漢文

『観経』顕彰方便真実之教。『小本』唯開真門無方便之善。是以三経真実選択本願為宗也。復三経方便即是修諸善根為要也。
依此案方便之願、有仮、有真。亦有行、有信。願者即是臨終現前之願也。行者即是修諸功徳之善也。信者即是至心発願欲生之心也。
依此願之行信、顕開浄土之要門方便権仮。従此要門出正助雑三行。
就此正助中、有専修、有雑修。就機有二種。一者定機、二者散機也。
又有二種三心。亦有二種往生。二種三心者、一者定三心、二者散三心。定散心者即自利各別心也。二種往生者、一者即往生、